会長あいさつ

ごあいさつ
お茶大卒業生の絆―知の共創・協創・協奏,そして,さらなる展開をめざして

会長 内田伸子

今年,桜蔭会は創立111周年になりました。これまで桜蔭会を率いてその発展に貢献をされた先輩諸姉の「徽音」を引き継ぎ,6月から私は桜蔭会会長に就任いたしました。

桜蔭会の会員は女高師卒から大学,そして大学院修了者まで,年齢や職業経験,居住地域も実に多様な人材(財)を擁しております。桜蔭会の会員たちがトップリーダーとして国内外で活躍しているのは実に心強いことです。桜蔭会は111年の伝統が築きあげた絆で,卒業後のみなさまをサポートしてまいります。卒業生のみなさまには,お茶大で学ばれた誇りとこのキャンパスで培った生涯の友との友情を糧に,元気でますますご活躍してほしいという願いを込めて,ひとことご挨拶申し上げます。

平成26年度は前遠藤由美子会長のもとで公益事業が順調に展開されたとの報告がなされました。第一に講演会・セミナーが国内各地で14件開催されました。各支部の会員のみなさまの創意工夫により,少子高齢化社会,男女共同参画社会,さらにグローバル社会に向けての最新の情報発信がなされ,社会貢献活動が活発におこなわれていることが窺われました。第二に,母校への教育研究助成として,①桜蔭会奨学金,②お茶の水女子大学桜蔭会研究奨励賞,③みがかずば奨学金,④お茶の水女子大学120周年記念桜蔭会国際交流奨励賞基金への寄付をいたしました。また,共益事業として,桜蔭会会報の発行,ホームページの運営,見学会・新入会員との親睦会の開催,慰霊祭,就職情報窓口事業などに取り組みました。第三に,収益事業として結婚相談に取り組みよい成果をあげております。

平成27年度も,ひきつづき公益事業や収益事業に取り組んでまいります。

第一に,母校で学ぶ後輩たちへの教育研究助成に力を入れたいと思います。格差社会が進行するなか,就学途中で就学困難や研究中断を余儀なくされる学生や大学院生が少なくありません。給付制だけではなく貸与制も視野に入れて経済的支援ができないか検討してまいります。

第二に,大学院修了者や留学生の会員加入を進めてまいりたいと思います。お茶大は2007年に大学院を重点化し,教員は全員「人間文化創成科学研究科」に所属して、学部兼担で指導にあたっています。学部生2,000人に対して大学院生は3,000人という研究型の大学院大学になりました。他大学大学院に比べて大学院生の年齢層は高く,社会人経験者を含め,50代,60代の方たちも珍しくはない状況です。3分の2は他大学出身者であり,留学院生も150名以上とお茶大のような小規模大学にしては際立って多くの留学生が就学し,研究生活を送っています。これまでも大学院修了者や留学生に桜蔭会に加入していただくよう呼びかけてまいりましたが,今期も引き続き,私たちのお仲間に加わっていただくよう呼びかけてまいります。また,海外支部のネットワークづくりの可能性も探ってまいります。

会員のみなさまに各地で社会貢献のための公益事業に取り組んでいただけるよう,支えてまいりたいと思います。どうぞご遠慮なく,本部にご連絡・ご相談くださいますようお願いします。

お茶大は今年の11月29日に創立140周年を迎えます。5月30日に開かれた桜蔭会総会で室伏きみ子学長のお茶大の現況報告からは,お茶大全体が「ラーニング・コモンズ」として,研究と教育,途上国協力,地域貢献事業を活発に展開しており,世界最先端の知を共創,協創,そして「協奏」させていることがうかがわれ,とても嬉しく誇らしく思われました。

このように輝かしい実績を積み,国内外に女性のトップリーダーを輩出してきたお茶大ラーニング・コモンズが一層発展するためには,「オールお茶の水」で支えていかなくてはならない時を迎えています。お茶大や奈良女大,単科の教員養成系大学などの小規模大は,どこも運営費交付金の減額が加速され,財政破綻が目前に迫っています。外部資金や競争資金で補填しようにも,学問分野横断的な研究拠点を構築して申請することが求められる国の「大型競争資金」は,リソースの小さい小規模大学にとっては獲得しにくいと言わざるをえない状況です。桜蔭会は,お茶大の維持・存続と一層の発展に,支援や協力を惜しまぬ覚悟でおります。とくに優れた資質をもつ後輩たちの高質の学びの達成を支え,応援していきたいと考えております。

これからも会員のみなさまとともに桜蔭会の活動を進めてまいりたいと思いますので,どうぞ一層のご協力とご支援をお願いします。桜蔭会の財産は「誠実さと優れた才能を有する女性たちがゆるやかに結ぶ絆」であると思います。国内外の各地で,会員一人ひとりが自分らしく生き,それぞれの人生の旅を精一杯歩んでいます。どんな困難に直面しても,お茶大で結んだ絆を支えに,難局を乗り切っていくのが桜蔭会会員のよき伝統です。桜蔭会会員のみなさまにおかれましては,このよき伝統を支えに,お一人ひとりの人生の旅の歩みが豊かで幸せでありますよう,心から祈っております。

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