桜蔭会研究奨励賞受賞者による研究発表会につきまして

―“会費・寄付の行方を見極めよう”の一環としてのご報告

                                                 髙﨑みどり

2月14日(月)、桜蔭会研究奨励賞受賞者による研究発表会がZoom形式で行われました。出席者は、受賞された博士前期課程の学生さんと、大学側からは新井由紀夫副学長、ご関係の先生方がご出席で、桜蔭会からは会長・副会長・理事・運営委員・支部長の計10名が出席しました。新井副学長のご挨拶のあと、受賞者17名の中から推薦された4名のご発表が始まりました。

4名の学生さんのご所属と発表題目は以下のとおりです。

1,比較社会文化学専攻 英語圏・仏語圏言語文化学コース

「近代日本における『靖国神社』イメージの形成―新聞・雑誌上のメディア表現を中心に―」

2,人間発達科学専攻 保育・児童学コース

「前期課程で学んだこと―教育実践とビジュアルな実践記録」

3,ライフサイエンス専攻 生命科学コース

「基準振動解析を用いたPiezo タンパク質の構造変化解析」

4,理学専攻 情報科学コース

「動作分類のための合成データを用いたドメイン適応」

表題だけ見ると、どんな内容のご研究なのか理解し難かったのですが、パワポを使った発表を聞いてみると、それぞれとても興味深く、学生さんたちのひたむきな向学心が直に伝わってきました。

1は、明治期には花見の名所、行楽地であった場所が、戦争を経て、国家神道を支える巨大な支柱というイメージになった、そのギャップをメディアでの扱いから解明しようとした研究。2は、教育の現場で、教育実践をいかに記録するかという、日本の保育記録の形成についての研究から、エピソード記述の重要性もふまえつつ、ビジュアル記録についての方法論「スケッチ」実践を提案した研究。3は、生物が何かに触れた時の触覚のセンサーは細胞内のタンパク質の構造変化と関係しているという研究。4は、ヒトの動作についてAIに深層学習させるとき、実際の人間についてのデータだけではプライバシー配慮や情報量不足という問題があるが、ゲーム等他の人工的なデータを適応させれば可能となる、という研究。

私たちも、いま母校ではどんな研究がなされているのかには大変興味があり、各発表を熱心に聞いて質問もしました。学生さんも私たちに理解してもらおうとプレゼンテーションを工夫し、質問にも丁寧に答えていました。

“会費・寄付の行方を見極めよう”という目的も半ば忘れて、知的でエキサイティングな経験を楽しみ、若い方々とのコミュニケーションを楽しんだ、という感じがいたしました。

この奨学金は、「本学学部を卒業し、引き続き本学大学院博士前期課程に進学する者(学内進学者)で、学業、人物ともに優れた者」に与えられる予約型の奨学金です。年10万円ずつ2年間にわたって授与され、授与枠は毎年20人です。

残念ながら他の13名の研究テーマ等は開示されませんでしたので、今後は成果報告として桜蔭会に知らせていただけるよう大学側にお願いし、会員の皆様が確認できるようにしたいと考えております。

Zoom会議形式のメリットを生かして、各支部長の皆様にも是非ご参加いただければと存じます。また可能ならば会員の中の希望者が視聴できるように、大学側とも話し合いたいと思っております。そして願わくばこうした機会に、卒業生と在学生のコミュニケーションのみならず、受賞学生の皆さん同士も、桜蔭会の枠の中で、専門専攻を超えた交流を楽しんでいただければと思っております。

 


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