暗号を作ろう     〜代数の応用としての暗号の作成と解読〜

お茶の水女子大学数学科同窓会主催 卒業生による卒業生のための講習会です。久しぶりに対面での会場開催になります。オンライン(Zoom)での参加もできます。

セミナー内容
インターネットを用いて秘密の文書を送るときには、データは暗号化して送られています。たくさんのデータを暗号化するときには、AES暗号に代表される共有鍵暗号がよく使われています。これは、通信を行う二人だけが知っている共有鍵と呼ばれる秘密の情報をもとに、データを第三者に分からないデータに変換する方法です。ただし、共有鍵暗号を使ってその通信に用いる共有鍵を送ることはできません。かわりに代数学を利用した公開鍵暗号という、送信するすべての情報を見られても秘密のデータを共有できる方法が使われています。

このセミナーでは、暗号などのアルゴリズムを理解するために必要となる代数学を、応用上扱いやすい形で学びます。たとえば、位数が素数べきの有限体が存在することは聴いたことがあると思いますが、実際に8ビットのデータの集合を、位数が2の8乗の有限体の元の集合とみなして和と積の演算ができるようにするためにはどのように対応させれば良いか、などを具体的に紹介します。手計算で確認できる範囲で、様々なアルゴリズムの仕組みがわかる小さな例を実際に計算して、素数判定、暗号、電子署名など代数学が応用されている例を見ていきましょう。また、小さなオリジナルの暗号を作って、解読を試してみましょう。

参考文献:「暗号のための代数入門」萩田真理子著(サイエンス社)からの抜粋でお話しさせていただこうと考えています。

【講師】萩田 真理子先生(H9院修数)(お茶の水女子大学教授)
【開催日】2023年7月29日(土) 13:30~16:30
                          7月30日(日) 13:00~16:00     
交流会  (自由参加) 16:15~16:45
【会費】 3,300円 (テキストはメール添付にてお送りします。) ただし在学生は無料。
【会場】 お茶の水女子大学理学部2号館507号室
【申込み】 Eメール  ochamath-summer@mail.zaq.jp     件名は「夏期数学セミナー」
本文は①(会場・オンライン)参加を申し込みます。( )どちらかをお選びください
②氏名③郵便番号・住所 ④卒年・学科 ⑤職業 ⑥連絡用メールアドレス(2つまで可)を記載
【申込み締切】 7月15日(土)
※希望者には、Zoomテストの機会も設ける予定です。
※セミナー終了後一定期間、講義の再視聴も可能です。
★新型コロナウイルス感染状況によっては、オンラインのみの開催となることもあります。
★昨年の実施報告は、桜蔭会HP(桜蔭会便り2022年9月4日号)をご覧ください。
夏期数学セミナー事務局:石塚・小林・川内・城田・清田
サポーター:小池・浅野・渡邊・辻