120周年記念エッセイ集
―是非皆さまお読みください!
2025.1.8
今年桜蔭会は創立121周年目の歩みを始めます。皆様、本年も桜蔭会の活動をどうぞよろしくお願いいたします。
昨年、募集した記念エッセイ
は、それぞれ個性的で大変楽しく面白く、また同窓生としてジーンと来るものばかりです。加えて、支部だより総集編にあたる「にほんれっとう 北から南から」
も壮観です。どうぞ目次からご覧くださり、お好きなところからお読みください。
こうしたエッセイを含む記念誌
は、121年目からの桜蔭会の新たな歩みのきっかけになるかもしれません。たとえばエッセイの中にこんなご提案がありました。僭越ながらかいつまんでご紹介します。すなわち、今の教育界の諸課題をふまえ、特に家庭科教育について、その担当教員不足という現状が、働き方改革を阻害しているのではないか。桜蔭会会員には、学校現場の第一線で家庭科教師として頑張っておられる方、また長年頑張ってこられた方々、そして家庭科の文部行政に携わられた方も多いはず。なので、「それぞれの問題意識を共有し、解決策を考えるプロジェクトを立ちあげられないでしょうか。どうかお力をお貸しください。」とお書きです。
私は、お茶大の『150年史』の「桜蔭会」の章を担当しておりますので、いろいろ調べますと、「技芸科」から出発した家事科・家政科の、教員養成のみならず、科学としての家政学の研究や産業的応用、またジェンダーや消費者保護、食の安全、環境保護、幼児の安全・幸福、等々、数えきれないほどの各時代の「生活」における困難さを「科学」による解決に導こうとして、果敢に立ち向かってきた卒業生の皆様の姿が浮かんできます。そうした“生活の科学”を若い世代に伝える家庭科教員のなりてが不足しているというのは大きな問題ですね。そのことでご意見をお持ちの会員も多いと思います。
また、桜蔭会というのは、そもそも卒業生同士が情報交換したり励まし合ったりする場ではなかったでしょうか。今の桜蔭会にもキャリアシェアリングやOGアドバイザーの集りがあって、そのような場になっていると思いますが、このエッセイの筆者の方が呼び掛けていらっしゃるような、何かテーマを掲げて集うのも、充実感を感じられて素敵なものだ、と思います。そうしたことでこのコモンズを利用しやすく整えるのも、今後の桜蔭会の大事な役割だとあらためて責任を感じます。
とにもかくにも、121年目、スタートです。良い年でありますように!皆様にとって。
桜蔭会 会長 髙﨑みどり
桜蔭会創設120周年記念エッセイ集:https://www.ouinkai.org/120essay/
にほんれっとう 北から南から:https://www.ouinkai.org/120th/#japan